前世を見てハラオチする

ヒプノセラピー(催眠療法)に前世療法というのがあります。
その名の通り、「前世」を見る手法であり、「療法」なので精神的な苦痛の改善を目的とします。結論からいうと「別にこれでなくてもいいのでは」と思います。見なくてもいい(身も蓋もない)。

とはいえ、興味深いアプローチです。
大事なポイントがいくつかあります。

○本人が自分の意思で見る
セラピストが「あなたの前世は平安時代で・・」と告げるのではなく、本人が夢を見るような感覚で見ます。本人しか見えない、本人の記憶にしか残らない世界です。リラックスした状態になれば、浮かんでくるように見えてきます。

○真偽は関係ない
見たものが本当の前世かどうかは誰も検証できません。真偽はどうでもいいのです。夢や空想みたいなものですから。でも本人には意味のあるストーリーとなります。

○現在をつくりあげている、その前のストーリー
前世とされるドラマは本人にとって「この前世があるから、今の私につながっている」と感じるところがあります。これが、当人が抱えるつらい現状を視覚的な説得力をもって受けとめることにつながります。ハラオチするのです。

○なんだ前世だったのか、もう関係ないや
そして「私が抱えている苦痛は前世からの因縁だから、現世は関係ない。引き継がなくていい」と思うことで、苦痛をポイッと捨てることができたりします。ここが前世療法の最も大事な効果です。

前世療法はドラマの脚本家に「どうしてこの舞台設定や展開にしたのですか?」と質問した回答を「見る」みたいな感じです。回答はそれなりにもっともらしい。だって、人生というドラマの脚本を書いているのは自分自身だからね。

そんなものもある。豆知識ということで。