話題のアニメ

話題のアニメを26話まで見ました。

印象深かったのは各キャラクターを目で克明に描き分けていること。目の色、形、大きさ、瞳孔と虹彩、キャッチライトの入れ方で、キャラクターの人格や心境が分かるようになっています。

瞳孔と虹彩がくっきり描かれている目のキャラは感情と行動が一致していて、逆に単色グラデーションで虚ろな感じがする目のキャラは心を閉ざし、自分の気持ちを抑えている感じです。後者ではキャッチライトの大きさに違いがあり、表面的な性格の明るさや内心に残る希望の量を表している気がしました。

この仮説からすると、蛇の柱さんは多面性を持っていそう。他にも柱のみなさんがどういう性格なのか想像が膨らみます。炭治郎の目が赤というのは水の技を習ったけど本質は火なのかしら?・・なんてね。

少年マンガにこんなことを言うのは野暮ですが、勧善懲悪は人情味があって人気コンテンツになりますが、現実的には幻想のようなものです。

一般的に「人を殺したから。鬼だから許せない」と身内の被害を盾に暴力を正当化し、人間性を失った相手を鬼とみなして屈服することに執着すると、自分が鬼に近づいてしまいます。

それでここでは「妹を救う」という大義名分をすえ、「鬼(人間性を失った人間)は人間(健常者)に戻れるか」というテーマを探求しながら人間の成長を描くところが面白いなと思いました。

セラピストの戯言ですが、絶望は暴力や破壊では断ち切れないと思います。ますます強化されていくだけです。強いていうなら、大切な人との絆を感じることや、否定的なものに光を当てて許容していくということではないかと思っています。こんなこと言うと、コンテンツビジネスが成り立ちませんけどね。

映画、どうしようかな。見ようかな。