「ジゼル」と許し

昨日、初めてバレエの「ジゼル」(後半だけ抜粋)を観ました。

私はずっとモダンとコンテで来たので伝統的なバレエ作品はよく知らないのです。知人が面白おかしく「恋人に振られたショックで死んでしまった女=ジゼルが、墓に詫びに来た恋人に『うらめしや~』と化けて出る物語」と説明するので、そのまま記憶していました。ホラーなのかしらと。

バレエなのでジゼルも妖精たちも儚く可憐に踊るのですが、私には相当強い怒りと恨みを隠しているように思えたのです。

途中で村人みたいな男性がふらっと出てくると、妖精さんたちに囲まれて苦しんで倒れてしまいます。よっぽど気に触ることをしたのでしょうか。。妖精さんは王子にも似た仕草をします。王子、危うし。

(バレエってセリフがないのに、私のようにあらすじを知らない人間が見てもちゃんと分かるってところがすごいなと思いました)

セラピスト的な視点だと、妖精さんたちの恨みつらみは癒やしの必要性の固まりのように見えました。強いネガティブなマインドは自分または子孫、あるいは誰かを苦しめることになります。苦痛の連鎖が起きてしまうのです。そんなに憎まないで・・と思いながら見ていました。

最終的には王子はジゼルと心を通わせて、生き延びます。ジゼルは王子を許すことができたのでしょうね。

「ジゼル」で最も大事なメッセージは「許し」だったんだなと初めて納得しました。セラピーでも「許し」は「手放し」と並んで最も困難で、最も大切な要素となります。許すことであらゆる苦痛が消えていくからです。

許しましょう❤