2023年6月:[欠落感による欲求]と[抗いがたい魅力]

2023年6月のセラピーカード・ラブパック💖

[neediness 欠落感による欲求]と[irresistibility 抗いがたい魅力]

[欠落感による欲求]とは、「そばにいて!」、「○○して!」など、特に緊急性や切迫性を伴う要求(ニーズ)を指します。線引きが難しいですが、親しい相手ほど踏み込んだ要求をすることもあると思います。要求しない人などいないのでは。多かれ少なかれ、親しい相手には依存的な面が出てきます。たとえ表に出さなくても。

強い要求が発露してしまう時、当人には何らかの危機感があり、苦しんでいます。しかし要求が鬼気迫るほど、要求される相手は「奪われる」ような気配を察知し、避けるようになり、逆に要求する人はますます焦ってエスカレートしてしまいがち。そして関係は疎遠になるか、悪化していきます。

こうした要求は過去の欠落感や欠乏感から来ています。もともとのできごとは忘れていても、「なんとかしてこの穴を埋めなくては」という欠乏感だけは残り、自分を満たそうと他人に必死に要求します。

しかしどんなに頑張っても満たされることはありません。欠乏感の源は過去にあるからです。ただし欠乏感は癒すことができます。欠乏感を手放すほど、相手との関係は改善に向かいます。

[抗いがたい魅力]の「irresistibility」は「resist(抵抗する)」に否定や能力の意味が加わり「抵抗できないこと」となります。ここでは「抵抗できないほどの魅力」を表します。「あなたがあまりにすてきで、もう花を贈らずにはいられない!もう何度も大好きと伝えずにいられない!」など、魅力にあらがえない状況です。めろめろってやつです。

フレンチポップでシルヴィ・バルタンの「Irrésistiblement」という曲がまさにそうです。日本語のタイトルは「あなたのとりこ」。歌詞は「どうしようもなく、あなたに惹かれてしまう」と、めろめろっぷりをポジティブに歌い上げています。二拍子なので、まるで元気に行進するように相手に向かって行く感じ。

周囲を魅了するような磁力は誰もがもともと持っています。限られた人のものではありません。美しさ、思いやり、大胆さ、純粋さ、愛嬌、謙虚さ、ユーモアやカリスマ性など、人それぞれに魅力があります。自分が持つ「irresistibility」という磁力を存分に発揮しましょう。

個人的には、[抗いがたい魅力]で「○○せずにはいられない!」という行為も、能動的ではありますが、ニーズに似ているような気がします。ただし[欠落感による欲求]は恐れから、[抗いがたい魅力]は愛から行動に移しているところが違うのではないかなと思います。別の言い方だと、前者は見返りを求め苦しみ、後者は見返りに頓着せず幸せなのです。